パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

茶箱(ちゃばこ)tea chest

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新しい茶箱(ちゃばこ)が来た。
 
茶箱とは、お茶の葉を保管しておくための木箱で、中にブリキや亜鉛などの金属が貼りめぐらされている。
 
湿気を防ぎ、防虫、防臭効果もあると言うことで、昔は大切な着物、衣装やお道具類をこの茶箱にいれてしまっていたものだ。
 
プラスチックケースができてから、重いこの茶箱はあまり使われなくなってしまったようである。
 
 
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私のお誕生のときに買ったお雛さまは、この古い茶箱に入れられていた。
 
ということで、正確な年数はあいまいにしておくが、半世紀(以上)前のものである。
 
 
今年、久しぶりに飾ろうと思い押入れからこの茶箱を出したところ、あまりの古さ、汚さに、母が新しい物を用意してくれたのである。
 
 
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昔はたくさんのサイズ・バリエーションがあったようだが、今はこの一番小さいサイズと、倍以上ある大きいものの2種類しかない。
 
「新しい茶箱が来たら、もう古いのは捨てようか」と言っていた母であるが、結局惜しくなってしばらくとっておくことになった。
 
なかなか荷物を減らすことは難しい。
 
 
この茶箱、お茶屋さんで、お茶を輸送、保管する目的の物。
野点(のだて)などで使う茶道具一式を収める携帯式の箱も「茶箱」というが、それではない。
 

 

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