パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

NBAロゴ1978年

 130617高校時代.jpg

久しぶりに捻挫をした。数十年ぶりである。

今日はごく個人的な日記である。(まあいつもそうだけど)

 

先週土曜日の朝、人気のない新宿御苑の中を機嫌よく歩いていたところ、
歩道のマンホールの横に大きな段差があったのに気が付かず、あっと気がついた時は「ぐきっ」という音とともに倒れていた。

 

― うーむ、起き上がれない・・・。
― 思ったより事態は深刻なようだ。
― しかし遠くから人がこっちに歩いてくるのがちらっとみえる。
― これは恥ずかしい。いかにもトロイ・・・。
― 早く起きなければ・・・。

 

短い間に考えが頭の中をぐるぐるとまわる。


衝撃からどのくらいたっていたのだろう?
ゆっくりと半身を起こしあたりを見回す。


帽子が遠くにすっとんでいる。
なにげなさを装いながら立ちあがり、帽子をひろって被っているうちに、横を若い女性がなにごともなく通りすぎていった。

― 見ないふりをしてくれたのかな。
― 労(いた)わられても照れくさいものだし。

 

ちょっと足首がブラブラするが、骨が折れたようではないのでアトリエまではなんとかいけそうだ。
こうなると距離があるが新宿御苑の中ではタクシーを呼べるわけでもない。

片足だけ引きずると、反対側に負担がかかるので、能の歩き方のように(またはアシモ君のように)しずしずと歩いて戻った。


帰り道、

― あーあ、あの時分かれ道でバラ園のほうに行っていたら、転ばなかったのに・・・
― あの暗い池沿いの道から、橋のほうに出たとき一瞬まぶしかったからなあ・・・

 


これは腫(は)れそうだ、と思ったときに後悔がよぎる。

 

 130620夏椿3.jpg

新宿御苑に入ってから、ひとつも写真を撮る前に転んでしまったので、帰り道に見つけたナツツバキをとりあえず撮影。

これはにおいがあまりない。
ナツツバキは一日で花は落ちてしまうから、まだきれいなまま苔の上に散っているさまがとてもきれいだ。

 

 

って、道草を喰っている場合じゃないのだ。
一刻も早く戻って「冷やし、圧迫し、高く上げ」ないと悪化してしまう。

しかしこの時になって、「よくカメラを壊さなかったものだ」と吾ながら感心。

長袖を来ていたとはいえ、手やひじは全くケガをしていないのは幸いであった。

 

 

 

 


久しぶりの捻挫(ねんざ)からいろいろ思い出すものがあった。

 


高校・大学時代は練習で、しばしば捻挫をしていたものである。


中学の頃は、捻挫をすると練習が休める上、ちょっと大事にされたりしたものだが、
1970年代アメリカからプロバスNBAの情報や最新のトレーナー技術が入ってきてからというもの、
けがをしたからと言って休めるわけでもなく、体育館のすみでアイシングとテーピングをして即、試合に復帰しなければならない。


痛い分、損。

 

 

懐かしく思い出しながら、新宿御苑から戻ってすぐに流水で冷やす。


もとバイトのT君(彼もバスケット部)に電話をして、テーピング用のテープを買ってきてもらう。

 


何十年ぶりに見るのだが、受け取ってみると当時のテープ類とまったく変わっていない。

しかし彼はテープだけ置くと、無情にもそのまま練習に行ってしまったので、仕方なく自分でテーピングをする。


久しぶりなのでちょっと手間取ってしまう。

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あとは足を上げたままにして、血が下りてこないようにすれば腫れなくていいのだが、仕事があるのでそうもいかず、ついアトリエ内を歩いてしまう。

だんだんズキズキがひどくなってきて、ちょっと冷や汗も出てきたけど・・・。


健康な時、思いのほかアトリエ内を歩きまわっていることに改めて気付いた。


健康ってありがたいな。

 

 

と言っているまに1週間。
足はもう大丈夫なので書いてみた。

 

さて、トップの写真は大学時代の合宿中のシーン。


当時の私は男の子みたいなショートカットで、むかって右隣は今も親友のひとり。
「ねえねえ、顔の写真出してもいいかなあ?」と聞いたら、
「どうせ今と全然違うし、誰もわかんないだろうからいいよ」ということでツーショットである。


感慨深い。私が来ている星☆のトレーナーは、NBAどこのロゴだったんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

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