新宿御苑の沈丁花
毎年思うのは、ここの沈丁花は葉の色が黄ばんでいること。
日当たりがよすぎるのかなあ。
どっちかっていうと家の北側の庭や、木の下の明るい日陰などでよく育つ木だから。
今年は寒かったせいか、最初の沈丁花が開いてから、あちこちの木が結構長く咲き続けていたように思う。
秋のキンモクセイと並んで、人気のある季節の花の香りだ。
沈丁花のつぼみは、形がスパイスの丁子(クローブ)の蕾とよく似ている。
そして「沈香(じんこう)の香りがするのが名前の由来」と多くの記述を見るが、それは違うと思う。
沈丁花(じんちょうげ)の香りは、グリーンフローラルでローズの様なややメタリックな香りだ。
ローズの香気成分のシトロネロールと共通する。
おそらく、沈香木(じんこうぼく)ができる木の種類が、アキレア属という沈丁花と同じ仲間の木であることから、匂いも同じだろうという誤解があったのだと思う。
沈香の匂いも、ジンチョウゲの匂いも、嗅いだ事のない人が知識だけで書いたものを、さらに複製して書くとこういうことになる。
自分の感覚と経験を大事に、素直にものを見るということが大切だ。
そういう自分も、いつも自戒を忘れないようにしよう・・・。
▶ 植物事典 沈丁花 ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属 学名 :Daphne odora