パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

日本水仙 房咲き 八重 ナルシス

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私の花好きを知って、いつも自宅の庭の花を持ってきてくださる方がいる。
この日は水仙の束をいただいた。

ウインドウと、ドレッサーの前に分けてさくっと活けてみる。
とってもいいにおい。

 

花束は小ぶりの日本水仙ばかりだと思っていたが、一房だけ変わった種類が入っている。
真ん中のカップが八重になっていて白と黄色のコンビが可愛い。
薄い花びらは光を透かして繊細な感じ。

調べてみると、「サー・ウインストンチャーチル」という品種らしい。(違うかも)
うーん、惜しい。「プリンセスなんとか」とかいう名前だったらいいのに・・・。

(房咲きのタゼッタ水仙 Sir Winston Churchill )

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水仙の種類は多い。花期もつぎつぎと長く咲く。

 

新宿御苑は昨年から咲いていたペーパーホワイトが終わり、日本水仙が咲いている。

この日本水仙、小輪の房咲きナルシスは中でもお気に入り。
ラッパ水仙もシンプルなものは好きだけど、デコラティブに品種改良されたものや、カップの色が赤やピンクのはあまり好きではない。

小さいジョンキルという黄水仙も、特に香りが強くて魅力的だ。
また、スイスのモントルーには、詩人のナルシス(Narcissus Poeticus)という水仙が群生していて、5月には一面まっ白な雪原のようになるそうだ。



ナルシスは清純そうに見える割にパンチのある香りで、甘いフルーティな部分と、とがったグリーンが特徴だ。
枯れかけてくると、アニマル・ノートが強くなる。

 

そばを通るたびに、春のにおいがやってくる。

 

 

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