パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

私の読書ノオト

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「私の読書ノオト」と気取ってみたが・・・、思春期の頃の雑記帳だ。

最近、物置から発掘した。中を開けて読んでみる。
こそばゆ~い感じ。

 

目次には日付のほか、読んだ本のタイトルと、作家、出版社が一覧になっている。

また後ろのほうには、それぞれの小説のあらすじと感想がつづられており、割にマメじゃないの・・・。と感心。

久しぶりに見るタイトルは、ああ、こんなのも読んだっけ、もう一度読んでみたい・・・と思わせるものも。

 


17歳にありがちな、フランソワーズ・サガンにどっぷりの時期もあったみたい。
悲しみよこんにちは。(Bonjour Tristesse)」は、多くの女の子が一度は通過する、少女趣味的独善にぴったりあうだろう。

しかし、そのほかのサガンの作品の多くは、タイトルをみても内容がさっぱり思いだせない。
記憶がトホホだわ~。

しかし、サガンと親しかったジャン=ポール・サルトルと、シモーヌ・ド・ヴォーヴォワールの夫婦関係が「進歩的だ!」と憧れて、彼らの著作(例えば第二の性)も読んだものの、むずかしくてさっぱり理解できなかった・・・のだけは・・・思いだせる!

(もっとも、「第二の性」は原書からの英訳が間違っているというので、今、新訳が進められているらしいから、それを読んだら理解できるかもっ!ってあり得ない~)

 

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あー、クリスティは全巻、それから、石川達三氏や、曽野綾子氏もたくさん読んでいる。
石坂洋二郎・・・、はればれとした青春ものだ。


曽野綾子氏の「砂糖菓子が壊れるとき」を読んだ時なんか、主人公に同一化するあまり、上から下まで「ピンクのキャンデーみたいな女の子」の格好をして歩いていたのを覚えている。

ショッキングピンクの、ふわふわのセーターとギャザースカートをはいて歩いていたのを、知っている同級生もいるかもしれない。
当時は、私はこれにはまっていたんだな。
けっして、林家パー子ではない。うん。


ノートには、ジョルジュサンドの「愛の妖精」、「椿姫」(デュマ)、「リンゴの樹」(ゴールズワージー)などといった、この「大沢さとりの休日読書」でとりあげた本もある。
思いだして買いなおした本の多くは、この時代のものだ。

 

しかも、リストをよくよく見れば、いまだにベッドサイドにおいてあるお気に入りの小説もあったりして。

セギュール夫人の「リラの森」は、子供向けのおとぎ話だけれど、このころから愛読していたようだ。

ああ、「レベッカ」(デュ・モーリア)もあるし。

 

年をとっても、根本のところはあんまり変わってないなあ・・・・。

 

成長って、上に伸びていくだけでなくて、芯の部分を中心に、タマネギのように外へ何層にも重ねていく面もあるみたい。

一枚づつはがしていったら、結局10代の私が顕れるんじゃないだろうか。
いまだに少女趣味的独善。 

 

 

 

 

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