パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

フレグランスデザイン・調香のお教室

 

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「フレグランスデザイン・調香」のお教室では、初めての方でも無理なく学べるようカリキュラムが組まれています。

雑誌でご紹介していただいたせいか、お問い合わせがとても多いので、この場を使って少し解説させていただきます。



お教室では、のびのびと香りを作ることから始めます。

ローズ、ジャスミン、スズラン、など、想像しやすい身近な植物などの香りを使って、花束をつくるように合わせていきます。
または子供のころ自由に絵を画いたように、香料でイメージを表現していきます。

 

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教材は、36本入りの香料ブックが2冊と、カラーのテキスト、調香用具です。


画材店にある、グラデーションで並ぶ色とりどりのパステルの棚は、みているだけでワクワクしますよね。

そんな感動を、香料でも感じていただきたいと思って、ブック型のホルダーに入ったキットを作りました。

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でも、いきなり72本の香料を覚えるのは大変では・・・と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

 

私は、初めての図工の時間で、六色クレヨンのふたをあけたときのことを今でも思い出します。
新しいクレヨンで、真っ白な画用紙に好きなものを書きました。
一本目は、赤を使ったと思います。

少したって、24色くらいの水彩絵の具セットをもらいました。
表現できる色が、飛躍的に多くなりました。

そんな風に思い浮かべていただければと思います。

 

 

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調香のお教室でも、はじめは6本の香料からスタートして、次の6本、さらに6本と覚えていきます。
つまり12本、18本と、すこしづつ使える香料が増えていくのです。

 

半年経って気がつけば、いつのまにか72種類もの香りをマスターしているに違いありません。
 

 

 

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香水売り場に行って、香水を手に取った時、これは何の香りだろう?と考えたことはありませんか。
その、不思議を知りたいと思いませんか?

オーケストラの音が、一つの音に聴こえるように、初めは香水も一体化していると渾然としてわかりにくいものです。

しかし、バイオリンの音、フルートの音を前もって別々に聞いていると、交響曲の中から、その音が聞き分けられるでしょう?

それと似て、香水も、原料の香料を知ることで、その香水の中に何が入っているのかを読み取れるようになります。

 

香りだけは、インターネットでも見れる音楽や映像と違って、実物の匂いをかいでみないことには、わかりません。
ですから、たくさんの香りに触れることが必要です。
 

 

また、香りの実技のあいだには、有名香水やブランドの歴史など、一般教養的な理論学習もあります。
香りの世界は広いので、香道アロマセラピー、ハーブなどについての単元もあります。

 

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これまで、香料は化学の世界と思われがちでした。香料会社で調香の仕事をする人たちは、大学で有機化学を勉強してきた人が中心になっています。

しかし、デザインや表現力に関しては、むしろ文系の人たちにその可能性が広いと思われます。
初めて聞く言葉など、初めは少し難しいように思うかもしれませんが、慣れてくればどんどんその世界に惹き込まれていくでしょう。

 

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昨日ご説明したように、本来「調香」は、アコードという作業を繰り返して、小さなイメージのパーツを組み立てて、最終的に50本とか、100本とかの香料を1本に仕上げて、完成のイメージを作っていきます。


しかし、アコードを取るという単調な作業は、香りを習い始めたばかりでは、完成までの道のりが長く、作る楽しさがわかりにくいでしょう。
また、はじめから細かいところにとらわれると、香料のことは詳しくなっても、香りのセンスが磨かれないのです。

そこで、はじめはある程度まとまった香りである調合香料や天然香料を使い、大きなイメージをざっくりと作っていくことで、その楽しさを体験し、どんな香りを作りたいか、というイメージを描くデザインの練習をするのがよいのです。

たくさんの香りを作っていくうちに、少しづつ、もっと細かいニュアンスを正確に表現したいという欲求が出てきます。
そうしたら、初めて本格的な「調香」の手順に入っていく時期が来たといえるでしょう。


調香の方法は、道のり=手順が違うだけで、目指す目標=イメージの香りを作ることは同じです。
そして、その人の成長段階に応じて、その手順を変えていく必要があるのです。

 

初めての生徒さんが入られてから、もう、11年になります。

パルファンサトリでは、趣味として続けたい方も、キャリアに役立てたい方も、その方の目的に沿って授業を進めていきます。いつでも、お始めになれます。

香りが大好きで、香りの世界を共有できる方が、一人でも多く育っていただきたいと考えるからです。

 

 

 

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