パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

よくある質問:香水とオードトワレはどうちがうのですか? ③ 処方

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香水とオードトワレの違い

Q. 香水とオードトワレなどは、濃度が違うだけなのですか?
        香水を薄めればオードトワレになるのでしょうか?

A. 処方そのものが違います。

 

 

一般的な市販品についていえば、同じ香りラインの香水(パルファン)は、高価な天然香料などをたくさん使い、贅沢に作られています。

 


昔は、調香師はまず香水の処方を書きました。その後、オー・ド・トワレやオー・デ・コロンのために、処方の中の天然香料を安価な香料に置き換えて、コストを下げた処方に直します。

また、トワレやコロンのように、賦香率が低くなると(香料の濃度が下がると)トップノートのインパクトが弱くなりますので、少しトップノートの割合を増やすこともあります。最終的な濃度に合わせて、もっとも美しく感じるように処方のバランスを整えます。

 


同じ香水とオードトワレは、初めの嗅ぎ口はどれも似たような香りに感じても、肌へのつけ心地感は、やはり香水のほうがよくできています。

 

香水は強い、きついと思われがちですが、量を控えめにして点で(ポイントで)つければけっして強すぎることはなく、むしろ上品に纏うことができます。香料の素材感、それはつけたてよりも、時間の経過とともに差がはっきりとしてくるでしょう。

 

たとえば、ぱっと見は似たような白いシャツでも、化繊、正絹、といった生地の品質によって、肌触り、体に沿うラインの美しさなど、いいものがわかる人にはその価値を感じることができるように。

 

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