昨日からの続きである。
カンヌの小さくて種が入ったままのオリーブはすごく味が濃い。
味が濃いのにしょっぱくはない。
若いころはオリーブは嫌いで、ピザに乗っていたらひとつづつつまんでよけたりしていた。
なぜならば丸くて穴があいて黒いから。なんとなく食べず嫌い。
なのに今ではすっかり好きになってしまった。
流れる汗がどんどん乾いていくような、ドライで暑い南仏の夏。
ほどよく塩気の効いたオリーブは引き締まった味で、香りもいい。
オリーブ専門店もあるし、市場ではたくさんの種類が売っている。
ペーストになったのも。
パリに滞在後カンヌに行くか、カンヌの帰りにパリに寄るかその年によって違う。
パリでもオリーブが出てくれば食べる。
しかし、先に南仏のオリーブを食べてからだと、気の抜けたような味でがっかりする。
それも大粒で見た目立派なのに、種が入っていなくてふやけたお味。
お行儀が悪いけど、種をプッと出すからおいしいのに。
パリのカフェでビールを飲みながらそういうと、同席したパリ在住のS女史は
「なんでカンヌから買ってこなかったの~最高のお土産なのに」と言う。
日本からは海苔や緑茶を持って行っていたのだが、次からはカンヌ調達のオリーブの方がいいかも。