パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

菜の花 ナタネ Turnip rape, Chinese colza

20170412菜の花と電車.jpg
 
 
「なのはな」はとても親しまれている春の花だ。
 
葉の若い頃はお浸しにして食べたり、花を鑑賞したり、種を搾ってナタネ油とする。
食用にする頃は「アオナ」といわれ、花が咲くころは「菜の花」と、そして種子ができれば「ナタネ」と名が変わる、まるで出世魚ならぬ出世植物のようである。
 
 
菜の花の広がる畑は、春の景色としても愛され、歌や詩に数多く詠まれている。
 
ああそれなのに!
私のアルバムに、まともな菜の花の写真がないなんて?あまりに身近すぎて軽んじていたのかな。
 
 
思いおこせば6つの年の学校へ通う道すがら。春ともなれば電車を待つ駅のホームも、風が和らぐのを感じたものである。そして線路沿いの日当たりのよい土手や空き地は、菜の花とムラサキハナナの2色のじゅうたんで染められる。
 
いつのまにか日差しがまばゆく思われ、しかしその春の光景は、何十年たった今でもあまり変わらないのが不思議な気持ちである。
 
 
 
菜の花は幼馴染のような花だ。寂しい時に会いたくなり、あえばそこにいて笑っている。
美しいとも、魅了されるとも違う。
 
ただ、いつもあたたかい。
 
 
 
 
 
 
 
 
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ほろ苦い抹茶のグリーンとふわっとした泡立ち。すっきりとした甘さが残ります。
 
 
 
 
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