パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

バラ色の雲、ニュアージュローズ Fragrance story

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バラ色の雲、ニュアージュローズ Fragrance story

 

南仏のバラ色の雲、ニュアージュローズという名の香水。

人工的でなく、かといってアロマのようなシンプルなブレンドとも違う。質のよい香料を「過不足なく」丁寧に組み合わせた「処方」、それが命題。
パルファンサトリの香水は全部で19種類。たくさんの作品の中から選んで、17年かけて少しずつ世の中に出してきた。
私にとって、どの香りもそれぞれに思い入れがあり、どれが一番好きとは決められない。
でもあえてこの季節に好ましい香りがあるとすれば、「ニュアージュローズ」。自分が女性らしくありたいと思うときにつける香りである。
つけたてはフレッシュ。でも、そのあとは時折、柔らかく密(ひそ)やかに香って、周囲を困らせることはない。香りがリフレインするたび、自分が女性であるということを自覚できる、そんな香りなのだ。
 
 
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<香料用ローズ>

香水に使われるバラ天然香料。
その代表は、ブルガリアを主産地とする「ダマスク・ローズ」と、古くは南フランス・グラースを中心に栽培された「ローズ・ド・メ(Rose de Mai 5月のバラ)」の2品種があります。
ダマスク・ローズ・エッセンスの、トップノートから広がる力強い香りに比べ、ローズ・ド・メ・アブソリュは、柔らかい持続力があり、花の蕊(しべ)に宿る蜜のような香りが特徴です。花びらの重ねの多いピンクのバラです。

 

 
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