新宿御苑にピクニック
たけのこご飯弁当
3月の声を聞けば春の気分、新宿御苑にお弁当を持って散歩に行きました。
子供の頃、春になるとタケノコを大鍋でゆでて、たけのこご飯が用意されたものです。
真新しい木を蒸(ふか)したような、ほくほくとしたタケノコの香りは、春の喜びと一緒の思い出だから、いいにおいなんです。
うっすら醤油のご飯、そして木の芽のスパイシーがきりっと締めて、三味一体(さんみいったい)。そんな昔を思いだしながら、風通しの良い明るい休憩所で、買ってきたお弁当を頂いたのでありました。
野点て気分で抹茶を点てて
母が編んだ竹の茶籠 に、ミニ黒楽茶碗と携帯用の茶筅 などお道具を入れて、昼だけど毎朝の一服 。
さとり「久しぶりに来たら、すっかり様子が変わっているのう」
与一「人出が多くなるのを予想して、工事や剪定など手が入っていやしたね〜」
4月の桜の時期には御苑の入り口に長い行列ができ、中は人、人、人でいっぱいになります。
その整備のためか、野趣のあった藪は刈り込まれ、いろんな道が工事中で入れなかったりしました。
茶室の前の梅林の花は盛りを過ぎています。ソメイヨシノまでの間は人も少なめ。
のどかな景色に、「水戸黄門(梅里)」の家もかくや。。。などと昔のテレビ番組を想うのでした。
「室内よりも今は外が安心」とばかりに、開放的な気分を満喫しています。
母と子の森に癒されて
「母子森(ははこもり)」に入っていくと、何人かの人が池のほとりでカメラを構えています。
なにかと思って寄っていけば、なんと、おたまじゃくしじゃありませんか!
1匹、2匹と見つかったその横に、真っ黒い塊(かたまり)も何百というおたまじゃくしの群れだとまたびっくり!!
この前にみたのはいつだったのか、思いだせないくらい新鮮な驚きです。
いつ果てるともわからない、今の世の中のただならぬ空気。
思えば3.11の後も、気分が塞いだ時は毎朝のようにここへ来て癒されていたのでした。
私たちが日々の出来事にどれほど翻弄(ほんろう)されようとも、自然の営みは秩序をもって時間とともに流れていく。
その揺らがないものが、心の依り代(よりしろ)になるということを、ここで思いだしました。
植物の受容性、森の包容力はすごいですね。