モッコクの花がこんなに甘いいい匂いがするとは!知らなかった。
7月になってから、暑い日が続いている。
ここ新宿御苑の森の中も、風がない朝は、蒸しっとした空気が重い。
春の花の季節が終わり、変化のある新緑の時期も過ぎ、今はただ一面の濃い緑の世界。
「ちょっとつまらないな」と感じつつ御苑の道を歩いていると、ところどころで、甘いクリーミーなジャスミンのような、チュベローズのような匂いが漂う場所に出くわす。
1週間前から、気になってはいたのだけど。
この時期の花と言えばガーデニアだけど、甘さの質が違うし、ガーデニアはこんな遠くまで匂ってこないし・・・。
なんだろう?と思いながらずっと探していたら、小さい花を鈴なりにつけた木を発見。
遠目では、10月に咲くキンモクセイのようにも見える。でも、まだ7月・・・。
そばによってみると、クリーム色の1センチ位の花が、濃い緑の艶のある葉の間から、こぼれるように咲いている。
花弁は5枚で中央に蕊の塊がある。
モッコクという木の花だった。
モッコクは常緑樹で、家の庭の景観樹としてもよく使われる。
実際、昔のウチの庭にもモッコクはあったのだけど、こんなかわいい花が咲くとは気がつかなかった。
だいたい季節的にも梅雨から真夏の暑い頃、あまり庭に出ることも少ないし、遠目じゃ目立たない。
とくに、大きく育ってしまうと、下からでは花は見えにくいから。
とてもいい匂いのする花なのに、ちっとも知らなかったなんて。。。
あらためて自分の無知を知る。
探すといっても、本当はムクゲをめあてに歩いていて、池のほとりで小さなモッコクの木を発見したのだ。
ほっつき歩かないと、新しい出会いってないんだな、と感じるこのごろであった。
植物図鑑 モッコク ツバキ科 モッコク属 学名:Ternstroemia gymnanthera