タイサンボクは、「泰山木」ではなくて、本当は「大盞木」と書くそうだ。
こんな字、書けと言われても書けないし、ホント、知らなかったわあ。
大きな杯(さかずき)のような花。
「盞」は、杯の意味があるらしい。
植物学の父と呼ばれる、牧野博士は、著書の中でたびたび、植物の名称の誤りををバッサバッサと指摘する。
新宿御苑のタイサンボクを、もう一回散る前に見ておきたくて、花曇りの中、空を気にしながら行ってきた。
香りも再確認したかったから。
前回よりたくさん咲いていて、遠目にも白い花が見事!
地面には茶色くなったはなびらがたくさん落ちている。
でも、とっても大きい木だから、まだまだ蕾もいっぱいついている。
もう一回くらい見れるかもしれない。
雪白の大きな花。
たっぷりとして、威風堂々。
大好きな花。
蕊(しべ)の形がとっても面白いの。
1900年くらいのフォトグラファーの、モダンですてきな白黒の写真集を見せてもらった。
そこにも、タイサンボクの蕊をアップで撮った写真が載っていた。
何なのか、ちょっと見るとわからない。
私も、蕊が面白いと思って撮った、その写真を見て初めて、
被写体が何だったかわかったの。
やっぱり、昔の記憶と違う。
もう少し、濃厚なクリーミーな匂いと思っていたが、もっと爽やかなシトラスグリーンだ。
お花屋さんで買えるような花と違って、その時期フィールドに行かないと出会えない。
知ってるつもりの思い込みってあるもんだと改めて思った。