パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

ムエットについて mouillette

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ムエットについて mouillette

 

 

香料や香水のにおいをつけて、香りを評価するための紙を、ムエット(匂い紙・scent strip,smelling-strip)といいます。

アトリエで調香するときや教室では、通常白い細長い紙を使いますが、ブランドの店頭にはもっと幅広の、いろいろな形のものがおいてあります。

これらには、香水のイメージを見た目で伝えるため、香水名が書いてあったり、ボトルをかたどったりと、さまざまな情報が盛り込まれています。

 

 

マッチや切符のコレクターがいるように、このムエットをコレクションしている人もいますよ。

この本は、そんな香水関連の印刷物を集めた図録。

可愛いムエットがたくさん載っています。

 

 

気に入った香りなら、しおりにしても楽しいですね。
本や手帳を開くたびに、いい香りが漂ってきます。

 

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店頭では、一度にたくさんの香りを肌につけてしまうと香りが混ざってしまいよくわかりません。

いろいろ試すためには、こうして一品づつ紙につけて匂いを確かめるのが一般的です。

 

でも、香料の揮発には温度が影響します。

体温と室温は差がありますから、肌の上と紙の上では匂いの立ち方が違ってきます。

好きな香りだと思っても、ムエットだけで判断すると、あとで思っていた香りと違うこともあります。

 

 

ムエットでおおよそ好きな香りを絞ったら、2-3点は手首やひじの内側などにつけて、ご自分の肌の上でどんな香りになるかを確かめてみましょう。

 

また、少し時間をおいて、香りの変化も合わせて評価するといいですね。

 

 

写真:「Femmes de papier」 MILAN

 

 

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