パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

高知県 国産ライチ・レイシ(茘枝)Lychee Litchi chinensis

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よく通る地下鉄駅の改札口を出たところに、いつも期間限定で数件の屋台が出ている。いろいろな県の物産を扱っていることが多いのだが、今日は「国産ライチ」だというので足が止まった。
 
ライチといえば昔は缶詰が普通で、10年ほど前にようやく生の輸入が始まったと思う。(と思ったが後でよく調べたら1980年には入ってきていた)
 
国産でもずいぶん立派なライチができるのだと思わず買ってしまった。お店のお嬢さんの口上(こうじょう)と笑顔にもつりこまれてしまったのかも。
 
 
 
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このライチは高知県で作られているという。帰って改めて国産ライチを調べたところ、沖縄、宮崎、鹿児島などが有名なようだが、静岡でも栽培されているようだ。いずれにしても流通量は極めて少ない。
 
これは、以前食べた国産のライチ(どこだかわからないが)よりもずっとプリっとしてジューシーになっている。皮ばなれ、種子離れがよく食べやすい。改良も進んでいるのだろうか。
 
 
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同時期に食べた中国産のライチは、果実は小さかったが種子も小さいので食べ応えがあった。中国、杭州(こうしゅう)のライチ農場のものだと聞いた。香りと甘みが強く、バラの香り(ゲラニオール)がする。マスカットから酸味を抜いてゲラニオールを足したら中国産のライチになる。
 
ライチにゆかりが深い女性といえば、楊貴妃が有名だが、連想するのは水滸伝の女性頭領「一丈青 扈 三娘 (いちじょうせい こ さんじょう)」。鎧(よろい)のようなごつい皮の中に、白くむっちりとした果肉があるところが。。。艶(えん)なるかな。
 
 
 
国産ライチはもう少しさっぱりとして甘さは薄い。
ちょうど教室の日だったので、この国産ライチを生徒さんに出したところ、ココナッツウォーターのようだという感想もあった。
 
ココナッツウォーターを飲んだのは小学校の時。さっぱり記憶にない。ライチを食べてココナッツウォーターを想う。
 
 
 
ライチ,レイシ,茘枝,Lychee,Litchi chinensis, ムクロジ科の常緑高木の果樹
 
 
 
 
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