パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

国分寺散歩 万葉植物園

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国分寺万葉植物園

 

国分寺駅から「お鷹の道」を通って、国分寺万葉植物園に行ってきました。

うららかな春のピクニック。心にワクワクすることがあるっていいですね!

 

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武蔵国 国分寺

 

門を入ったところにある植物園には、万葉集ゆかりのたくさんの植物に、歌と名前の立て看板が添えられています。

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「つきぬちのかつら」とは銀木犀(ギンモクセイ)のことでした。

万葉集で詠まれた花の、馴染みのない名前が、実はよく知られた花だったことを知り、はじめて歌と花が一致。

 

勉強になりました!

 

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これは三椏(ミツマタ)。可愛い白と黄色の花は、沈丁花ジンチョウゲ)の仲間で、やはり強い香りを持っています。
 
「春されば 先づ三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば
後にも逢はむ な恋ひそ吾妹(わぎも)」
 
万葉集の歌が添えられていました。
 
紙の原料にもなります。
 
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名札がなく、見たときは、「一人静(ひとりしずか)かなと思っていたのだけれども、帰ってから写真をよく見ると、花と葉の形が違います。
 
何だろうと調べてみたらフッキソウ(富貴草)のようです。
 
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ピンク色の背の低い花はショウジョウバカマ。やはり帰ってから調べてわかりました。
 
まだまだ知らない植物がたくさんありますね。
 
前もっての予習も大切ですが、何もしらない白紙の状態で行って、出会ってから心に残ったものを後で調べるというのも、より理解が進むような気がします。
  
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植物園は、雑木林からお寺の境内までそぞろ歩きする中に自然と目に入るようにできています。
 
昔の武蔵野の面影が偲ばれます。
 
 
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疏水(そすい)べりに黒い築地塀が長く続いて、風情があります。
 
「粋な黒塀(くろべい)見越しの松の~」と謳われた、この黒い壁は渋墨塗といって、柿渋と松木を焼いた煤(すす)を混ぜた塗料で、黒く塗られたもの。
 
 
日本古来の伝統技術で防腐、耐水効果があるのだそうです。
 
 
 
 
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お鷹の道にある庄屋さん風の家が「すてきだな~」と眺めていたら、中から出てきた管理の方に「見ていきませんか?」と声を掛けられました。
 
前の茶店で入館料(100円)のチケットを買い、中を拝見することにしました。
 


これもあとでわかったのですが、「旧本多家住宅長屋門」は、代々国分寺村の名主であった本多家の屋敷の入口に、表門と先代当主の隠居所を兼ねて、江戸時代末期に建てられたそうです。
 
住宅長屋門というだけあって、建物の一部が門になっています。(といいうより、門に建物が建てられたのか)
 
残念なことに全体の写真を撮りそびれたので、それは国分寺市のホームページでご覧ください(笑)。

  

  
 
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入り口をくぐると門内の壁には腰掛と一輪の椿が。
 
柿渋墨の味わいある黒に赤が映えてキレイ。
 

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お座敷がまた素晴らしいんです。こんな風通しの良い畳のお部屋でお茶の一杯でも振る舞われたら最高ですね!
 
濡れ縁から玄関まで清涼な風が吹きわたり、和の建物は清潔感があると改めて感じます。
 
2階は昔、養蚕をしていた時のお道具や、お医師をしていた時の漢方薬などが薬箪笥(くすりだんす)と一緒に展示されていました。
 
 
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お座敷がまた素晴らしいんです。こんな風通しの良い畳のお部屋でお茶の一杯でも振る舞われたら最高ですね!
 
濡れ縁から玄関まで清涼な風が吹きわたり、和の建物は清潔感があると改めて感じます。
 
2階は昔、養蚕をしていた時のお道具や、お医師をしていた時の漢方薬などが薬箪笥(くすりだんす)と一緒に展示されていました。

 

奥の資料館(武蔵国分寺跡資料館)には、発掘した遺跡や国分寺ジオラマなどが展示してあり、学芸員の方がしっかりと案内して下さいました。


 
聖武天皇(しょうむてんのう)の時代のことなどもあらためて勉強しなおしました。
 
 
中学のときは苦手だった日本史の授業。すごーく大人になってようやく面白さがわかってきたところです。
 
断片的な地名や人名、歴史上のことなどが少しずつパズルのピースのようにはまっていくのが楽しいです!
 

 
 
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