ガレの花瓶 Charles Martin Émile Gallé
パリのクリニャンクール 2003年に購入。
引っ越しをすると、しまい込んでいたものなどを再発見して懐かしいものである。
このガレの一輪挿しは、14年前の夏にアシスタントのR子ちゃんと二人でパリに行ったときにみつけたもの。
新しいアトリエに飾ってみようかな、と思って出してみた。17センチほどの高さで、ナスタチュウム(キンレンカ)と紫陽花の装飾がほどこしてある。
これを買ったのは、パリの知り合いの骨董屋さんグループについて、クリニャンクールへ行った時のことだ。
クリニャンクールは屋台のような蚤の市のほかに、プロも仕入れに行くショップのエリアがあり、当時はまだまだ掘り出し物があったりした。
骨董屋さんたちは仕事で大物を買い付けに来ているので、途中から別行動となり、私とR子ちゃんは古い香水瓶を探してお店をまわる。やっぱり、さすがフランスにはレアものがたくさんある。ラリックの有名な香水瓶はそれなりの値段だ。
そうしてあちこち歩いているうちに、回廊のようになった大きな建物の一角で、ふとこのガレの花瓶が並んでいるのを見つけた。
やや薄暗い廊下から、そこだけ光が射し込んでいるように見えたものだ。それがもう、一目で本当に好きになってしまった。
絶対高いに決まっているのに、どうしても欲しくてお店の人に値段を聞いてみる。やっぱり、当時の私には、手を出すにはちょっと難しい金額である。
「一つなら何とかなるかな...。でも、一緒に飾ってあるからいいので、2つ買いたい。。。やめようかな。。。でも欲しい」
手に取ったり、眺めたり、ずいぶん長い間迷いに迷って粘った結果、交渉が成立して両方買うことにした。こういう店に珍しくカードが使えた(と思う)。
支払いを済ませたころ、連れてきてくれた骨董屋さんもその店にやってきた。私たちを見つけると「どれ買ったの?」と冷やかされる。
「これとこれをこの値段で買った」と説明すると、「それはいい買い物をしたね!この後ろのラベルを見てもちゃんとしたものだってわかるよ。」とほめてくれたので嬉しかった。
その後、日本に帰ってからもその人に、「あれ、売る気ない?」と2度ほど聞かれたので、こういう小さな作品は、なかなか人気のあるものなのだろう。
蚤の市にはまる日々
まあ、そんなわけで気をよくして以来、クリニャンクールには一人で地下鉄に乗って何度も行ったりしたが、その路線はあまり安全ではないので、のちにバスで行くようになった。香水のアンティーク本もずいぶん買った。
あ!そういえば、あの希少な古本はどこに行ったのだろう?本が入ったまま、まだ開けていない段ボールが一山あるから、それだけは取り出しておかなければ・・・。
↓コレ
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