これは昔、パリの蚤の市で発見した。
手帳カバー?カード挟み?のようなもの。
「ようなもの」というのは、元はなんだったのかわからないが、
べっ甲の固い表紙が両面についていて、二つ折りになっている。
表面は象嵌(ぞうがん)風に金の模様が入っていて、
内側にはシルクタフタが貼ってあり、ポケットはなし。
手にしたときはもうくたびれて、布は擦り切れていた。
あまり素敵なので、どこで手に入れたのか聞いたところ、アンティーク市で見つけたのを、後で日本の職人さんに加工してもらったのだという。
「素敵~。私もそういうの欲しいな~」
そう思って、パリの蚤の市に行くたびに気をつけてみていたところ、象牙ではなかったのだが、鼈甲の似たような物を発見したのであった。
上の名刺入れは、その職人さんを紹介してもらい、内張りを黒のシルクでリフォーム後の写真。
すっかり気に入って、ずっと持ち歩いている。
普通じゃないものが好きだ。
普通じゃないものが好きだ。