インタビュー 日本的な香水とは? Japanese style of perfumery
Q:前の質問にもつながりますが、それでは西洋から見たオリエンタルではなく、日本的な香りとはどんなものですか?
A:日本的な香りと言うと、匂い袋や線香のような香調だけを思い浮かべがちですが、実際には、シンプルでトーンの軽い、花や季節感のある香りが好まれています。
中でもシトラス・ノートは、特に好まれる香りのひとつです。日本は柑橘類の種類が豊富で、和食にはユズ、カボス、スダチなどを微妙に使い分け、その香りの違いを細かく判断しています。
従ってシトラス・ノートのバリエーションというのは多すぎることがなく、常に好まれているタイプです。
また、湿度が高いこともあり、さらっと乾燥した香りを好み、たとえ西洋で言うオリエンタルな重厚感のある香りでも、べたつかなければ受け入れられるでしょう。
また、日本では香水をつける目的が、香りで自己主張をするというよりも、自身が心地よい香りでいたいという願望が多いように思えます。
(この記事は過去のプレス・インタビューから、回答を編集して掲載しました。)