ふわふわのガマ(蒲)の綿毛。
人気(ひとけ)のない池のほとりに立ちガマを眺めている。
氷は縁(ふち)から張ってくる。
水面には固い光がキラキラと反射しているが、ガマの足元は半ば凍りつき、影が青く落ちている。
風が冷たい、冷たい朝。
白い綿はちぎれて飛んで、糸の縺(もつ)れのように光の中に浮かぶ。
音もなく。
あえて訪ねるのは、ここにも春が来ると知っているから。
地の中で待つ息吹の証(あかし)を見つけたいから。
ふわふわのガマ(蒲)の綿毛。
人気(ひとけ)のない池のほとりに立ちガマを眺めている。
氷は縁(ふち)から張ってくる。
水面には固い光がキラキラと反射しているが、ガマの足元は半ば凍りつき、影が青く落ちている。
風が冷たい、冷たい朝。
白い綿はちぎれて飛んで、糸の縺(もつ)れのように光の中に浮かぶ。
音もなく。
あえて訪ねるのは、ここにも春が来ると知っているから。
地の中で待つ息吹の証(あかし)を見つけたいから。