タ、タヌキ!
びっくり、新宿御苑にタヌキ(狸)がいるなんて?
雑木林の中の道を、写真をとりながら歩いていると、後ろの方に気配を感じ、振り返るとそこには小動物が。
『大きい猫かな?』
と思った一瞬の後に見えた顔が尖っていて、目のあたりを中心に黒い。
全体に毛が長く、尻尾がふさふさと。
「これって狸?」
急いで写真を撮ろうとしたが、そのときはクロモジの花を撮るために接写モードになっていて、モードを変えているうちに小川の横の繁みに入ってしまった。
あわてていたので、もたもたしてしまう。
しばらく隠れていたので、そろそろと近づこうとしたところ、
あっというまにせせらぎを渡って対岸の土手を登り、築山(つきやま)の向こうへ駆けていくまではすごく早かった。
いったい、新宿御苑のどこの穴から出てきたんだろう?
それに、ある程度の数がいなかったら繁殖できないはずだから、もっとどこかに潜んでいるのだろうか?
大都会の真ん中に住むタヌキ。
新宿御苑では、鼈(すっぽん)もしばしば見かけるけど、本当に珍しい生き物に出会える。
歴代中国王朝数え歌、というのを中学日本史の授業で覚えさせられた。
それは猩々寺(ショウジョウジ)のタヌキ囃子の節回しにあわせて、
「夏、夏、夏・殷・周・秦・漢・魏・晋・南北朝・隋・唐・宋・元・明・清、清、清(か、か、かいんしゅう、しんかんぎしんなんぼくちょう、ず-い-、と-うそ-う、げ-んみ-んしんしんしん)♪」
と歌う。
授業の最初に3人ほどが当てられて、黒板の前に立って唄わなければならない。
非常に恥ずかしい思い出だったので、もしかすると、忘れ物をすると歌うのだったのかも?
今はコレ、体罰になるのかなあ?
しかし、大人になり中国の歴史小説を読んでいて、この歌がとても役に立っている。