パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

忘れな草 フォゲット・ミー・ナット

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フォゲットミーナットと言ったらなんだろう?でも忘れな草と言えばすぐわかる。

 

 

 

 

 

古い歌に出てきたりするが、名前の認知度ほどに、現物は知られていないようだ。

さきにイメージを聞いてみると「小さい花だろう」ということくらい。
これが「忘れな草よ」と教えると「へえー」とかえってくる。

 

紫の花には香りの印象がある。ヘリオトロープ、桐、藤など。

紫のバラはかなりいい匂いのものがある。
名前もブルー・パフュームとか、ブルー・ムーンと青がついているが、実際の色は淡い紫だ。

 

青い花は、いったいに匂いがないものが多いように思う。
ヒマラヤの青いケシ、デルフィニウム、フラックス、サフィニア


白や黄色い花に比べて、青い花は圧倒的に少ないから、そんな風に感じるのかもしれないけど。

 

忘れな草も、匂いの印象がない。

英国のウッドオブウィンザーにある香水で「フォゲットミーナット」などとついているのは、花のイメージで香りを創った、ファンタジータイプである。

 

忘れな草」の言葉の響き、花の色合い、咲いている姿から想像して、やっぱりふわっとして控えめで優しい感じを思い浮かべるのではないだろうか。

 

ワスレナグサのもう一つの漢字、勿忘草もいい。

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の香水、香料は、①咲いている花を再現したタイプと、②花から採った香料を再現したタイプと、③本来の香りとは関係なく、イメージで作ったもの、④花そのものに匂いがないが、まったくのクリエーションで作ったタイプ。

が考えられるが、忘れな草の香水は、④に相当すると思う。

 

そうだな・・・。

青い花の中では、ヒヤシンスは、グリーンの香りを持っていて、同じ仲間のイングリッシュ・ブルーベルも強い香りがあるけど。 

 

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