パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

夏の花 芙蓉(ふよう)

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芙蓉と槿(むくげ)、よく似ている。

 

中央の雌蕊(めしべ) が曲がっているかどうかが見分け方(芙蓉は曲がっている)だそうだが、樹形をみただけでも、槿(ムクゲ)のほうがすらっとして樹木っぽく、芙蓉はこんもりとした大きい草木というイメージだ。

同種のハイビスカスに似ている。

色にもよるが、槿(ムクゲ)の方が品がよい。
源氏物語の「朝顔の君」は、この槿のことを指すと言う説もあるし、夏の茶花でもよく使われる。

 

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芙蓉は、名前は華麗だが花は庶民的だ。大味といってもいいかも。
私の思いこんだ勝手な振り分けだが、なぜだろう?

庶民的というのが悪い意味とは限らない。
でも、花には気格というものがあるように思う。 

 

「繊細さ」と「大胆さ」、「上品さ」と「親しみやすさ」、「侘び」と「派手」さ、一面で対極にある花は、
他の面での組み合わせがあり、それが個性となって面白い。

芙蓉は・・・。派手で親しみやすい花だ。

 

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▶ 植物事典 芙蓉 フヨウ アオイ科 フヨウ属  英名:コットンローズ;  学名:Hibiscus mutabilis

仲間に、ハイビスカス、モミジアオイ、ホリホック、槿(ムクゲ)、マシュマロウ、ウスベニアオイなどがある

 

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