槿(ムクゲ)は秋の七草のアサガオを指すともいわれ、源氏物語の槿(あさがお)の姫君にも字をあてられている。
一日花であるが、正確にはどちらの花を指すのかは定かではない。
槿(ムクゲ)と同じアオイ科の花は華やかなものが多い。
ざっと挙げてみても、ハイビスカス、芙蓉、トロロアオイやモミジアオイ、ホリホックなどがある。
どの花もそうだが、つぼみはとても素敵だ。
ぎゅっと固いつぼみは赤ちゃんのコブシのようだし、
今にも咲きそうなつぼみには漲(みなぎ)るエネルギーを感じる。
千宗旦が好んだ「ソウタンムクゲ」は白い花びらに底が赤い。
見た目は派手な花だが、命の儚(はかな)さを愛でたのかと思われる。