パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

レトリカ  言葉百科

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レトリカは、色々な文学の中に出てくる、比喩表現をまとめた事典。


例えば、香水の項。

「香水の表情とは、(中略)香気のもつれに出る細かい幻想の糸の織り成す感情の展開のことです。(後略)大手拓次『香水の表情について』」(レトリカ、p116)

 

たとえば、芳香について

「清い女の声が流れ、看護服の裳(もすそ)がサラサラと鳴った。薬の匂の中に、看護婦の顔からは、化粧水の芳香が、蜘蛛の糸のやうに後を引いて流れた葉山嘉樹『海に生くる人びと』」(レトリカ,1988,p270)

 

さまざまな小説、詩、俳句、戯曲、エッセイ、経典などの中ででてくる、比喩の表現を集めている。
これは、編者の好みで抽出した言葉。


私も、自分のお気に入りの言葉をコレクションしたノートを

いつかまとめてみたいと思っている。

 

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何十年の間にたくさん本を読んだけれど、本というものは読むべき時期に、引き合うような出会いがあって読むものだと思う。それは人生の中で1回きりのこともあるし、何十年もたって再び出会うこともある。
昔に感じなかった、理解の及ばなかった文章がその世代世代で心に沁みてくる。それでも、やっぱり自分が当時の少年少女だった頃と、本質的にはさほど変わっていないと再確認する。
書店にある何万冊もの本の中からその一冊を手に取り、そしてページを開き、その中に心が震える言葉を見つけたとき、かわるがわる、誰かが私にメッセージを届けてくれているような気がするのだ。


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