パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

マヌカハニー MANUKA HONEY

マヌカハニー.jpg

ニュージーランドマヌカハニー、秋の終わりに瓶詰と小分けパックのセットを頂いた。

初めてひとさじ食べたときは、とても癖の強いハチミツだと感じた。
アニマリックでウッディな香りのする濃いはちみつ。

フトモモ科のギョリュウバイから蜂が集めたこのハニー、健康維持にもいいという説明書が入っている。

ふだん風邪もひかない私なので、これはブルーチーズにかけたり、パンにつけたり、もっぱら味と香りを楽しみながらひと瓶を食べてしまい、小分けは冷蔵庫のドアのほうに差しておいたまま。

なんとなく小分けっていつか使おうと思ってとっておくうちに忘れちゃったりする。

 

さて、その日は朝から人と会って話すことが多かったうえ、夕方から取材があって2時間しゃべり通し。
加湿器が空になっていたのに気が付かず、のどがガサガサになってしまった。

当日はたいしたことがなかったが、翌日は声が出なくなるほど痛くなってしまった。
咳も出るし、飲み込むのがつらい。


ふとこのマヌカハニーの小分けパックが冷蔵庫に残っていたのを思い出し、早速なめてみた。

パックを真ん中から二つに折り、出てくる蜜を吸う。
甘い濃い味がじんわり口に広がって、のどの奥に流れていくと、イライラとしたいがらっぽさがおさまっていく。

なんだか痛みも和らいだみたい。
食欲もないので、このハチミツをちびちびとなめたり、お茶でうがいをしたりを繰り返していたら2日目にはぐっと楽になっていた。

 

ギョリュウバイはニュージーランド・オーストラリア南東部原産の植物。
漢字では御柳梅と書き、花屋さんでも見かけることがあるが、梅とも柳とも違う。
花は五弁で小さく可愛らしいが、短い濃い緑の葉が密につき、全体にがっちりした印象の枝である。

全体に同じフトモモ科のティーツリーと混同されないためニュージランドティーツリーと呼ぶそうである。 (New Zealand tea tree)

 

学名はLeptospermum scoparium

 

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