パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

モードの寵児、ジャックファット/Jacques Fath

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1940-50年代、ジャックファットはクリスチャン・ディオールとともに戦後のパリ・モード界に君臨する。偉大なデザイナーには、いろいろなタイトルがかぶせられる。ディオールは「モードの神様」、ジバンシーは「モードの神童」、サンローランが「モードの帝王」。

 

このジャックファットは「モードの寵児」と呼ばれた。が、お店を始めて17年後、42歳の若さで白血病で急死。そのため彼の功績に比べ、名は意外に知られていない。

 

 

  

 

昨年の6月だったと思う。パリのマレ地区を歩いていたとき、何気なく入った美術館でたまたまこの撮影をしたカメラマン、Willy Maywaldの写真展をやっていた。若き日のジャックファットとクリスチャンディオールが一緒にオフィスで語っている様子や、彼らがデザインした、たくさんのコレクションの写真が飾られていた。その時に絵葉書を何枚か買ったが、同じ写真がカタログにも見られた。

  

香水は1953年発売「ファット・ドゥ・ファット」。ジャックファットのロゴにある一角獣のイメージのクリスタルボトルに詰められている。
ゴージャスでエレガントなオリエンタルは、ドレープやフレアーの入ったドレスのデザインに本当にふさわしい。

 

写真は所贓品。

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