パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

キンシバイとも、ビヨウヤナギとも。Hypericum monogynum

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「柳眉(りゅうび)」とか、「柳眉ををさかだてる(眉を吊り上げる意味)」とか、いう言葉がある。
美人の眉の柔らかなカーブを、柳の葉の形にたとえたものだ。
 
梅雨の薄暗い空の下、鮮やかな黄色が目をひくし、長い蘂がなんとも美人である。
においがないのが残念だ。
 
美しい花と、柳のような葉を持つこの植物、
ビジョヤナギ、とか、キンシバイという異名を持つ。
 
しかし名前とは違い、柳の仲間でも、梅の仲間でもない。
 

この、ビヨウヤナギの語源は、中国の玄宗皇帝(げんそうこうてい)と楊貴妃(ようきひ)の故事による白居易の歌の一説から来ているという。
 
 
花のあとには臙脂(えんじ)色の尖った実がたくさんできて、生け花の材料でよくつかう。
実を使うときは学名でもあるヒペリウムと呼ばれる。
 
 
 
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