パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

八重のドクダミ(蕺) Houttuynia cordata

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八重のドクダミを見つけた。

新宿御苑にあるとは聞いていたのだが、探していたときはわからなかった。

バラも終わってしまったし、この日はあてもなく道を歩いていたところ、八重咲きのドクダミ群生地を偶然発見したのだ。

 

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4枚の花弁のドクダミと、八重ではずいぶん雰囲気が違う。
この群生地には、普通のドクダミと半分くらいが咲いている。

本当の花は黄色い蕊に見える部分で、白い花弁は花ではなく苞だそうだ。
ハナミズキなどもそういう花だ。

 

 

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このまっ白い十字の花は案外可愛らしいのに、家のトイレの裏庭にいっぱい咲いていたり、 匂いが独特なためイメージが悪い。
名前も、ドクダミなんてかわいそうだ。

 

昔、ある料亭の床の間の一輪ざしにこのドクダミが挿してあった。

何の花でしょう・・・?思わずおかみに聞いてしまった。

そんなところに鎮座していると、清純に見える。
人も花も、置く場所によっては化けるものである。

 

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庭の一角にいつの間にかいると思ったら、どんどん広がって占領してしまう。
抜いても抜いても、白い柔らかい地下茎がとり切れず、そこからまた復活するので根絶は難しい。

草むしりをしているときの独特の匂いにはちょっとうんざりしたが・・・。
お茶として売っているほどなので、役に立てたらいいのだがそのころは目の敵にして抜いていたものだ。

 

 

葉を乾かしてお茶にして飲むと、利尿作用、解毒作用がある。
十の薬効があるから、ジュウヤクともいう。

後年、わざわざ買って肌のケアのために飲んでいたことがある。

たくさん飲んだほうがいいと思い、一日分を作り置きしたが、
冷えるとゼリー状のような塊ができ、ドロリとして飲みにくい。

やはり無精せず都度入れるのがよい様である。

 

 

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