住まいから、アムステルダム国立美術館前のスーパーに買い物に行く途中、いつも気になっていた紳士服のお店。このブランド、「スーツサプライ」っていうのか。。。紳士服と言えば、イギリスは質実でコンサバ、フランスは華麗、イタリアはその中間なんて特徴を耳にするけど、オランダの服ってあまり考えたことが無かった。
でもメンズファッションの歴史をたどると、17世紀初頭はスペインの弱体化により、新興国オランダの富裕市民がヨーロッパでの流行の先端を担っていたこともあったとかなんとか、にわか知識である。
大きな窓のガラス越しに、アトリエが見える。すぐ目の前には職人さんのミシンが並び、その向こうにはアイロン台が。次々と持ち込まれるパンツにアイロンをあてるやいなや、振り返って今度は裾を手際よくあげていく。
「チャッ」という音も一瞬で一周。
秒で。
首からメジャーを下げて、職人さん、ストイックな感じ。板前さんみたい。
たった裾上げだけだけど、プロの手仕事を見るのって、とても興味深い。
『写真撮られててもすましている』と思ったら、にやっと笑ってパンツの裾をくるっと裏返し、すぐ目の前に置いてくれた。見られているの、しっかり意識してるんだわ。技がお店のショー だもの、見せるの上手。
出来上がって並んでいるものを「ただ当たり前のように買う」という時代から、お客様もだんだんと作る方へ興味が移ってきたのかな。
こういう形態って、食べ物屋さんなんかでは昔からある。どうやって作っているか、みんな知りたいよね。
アトリエの隣はショップになっていて、道の反対側にもショップがある。この通りは店がまばらなところなのに、ずいぶん大きな紳士服屋さんなんだな。
SUIT SUPPLYというオランダのお洋服屋さん。もう、日本にも入ってきているのかしら。質のわりにお手頃価格なのだって。
企画、製造、販売までを一貫で行うSPA(Specialty store retailer of private label apparel)形態なのだそう。1986年にGAP(ギャップ)が使った言葉なので、もう新しいというわけではないけれど、この言葉からわかるとおり、もともとはアパレルのビジネスモデル。
パルファンサトリはアパレルじゃなくて香水なので、言ってみたらSPPかしら?でも大昔はみんな製造小売業から始まったのよね。むしろ、百貨店を中心とした流通形態の方が歴史が浅いのかも、、、なんて思ってみた、素人考えだけど。。
☆移転のお知らせ
新住所にお引越しいたします。
7月8日(土)~10日(月)まで休業、オンラインは休まず受注いたします。
新しいアトリエで皆様のお越しをお待ちしております!
<新住所>
東京都港区六本木3-6-8 Ours 2F
パルファンサトリ