パルファンサトリの「イリスオム」が「FRAGRANTICA(フレグランチカ)」に掲載!
FRAGRANTICA (記事を抜粋し邦訳)
"ジェンダーベンダー"
-芳香、ジェンダー(性別)、香りの自由の探求、へようこそ。
Summary:
要約:今日はイリスを考察してみよう。この数十年ステージのセンターを担ってきた香調である。2010年、日本人調香師の大沢さとりが男性向けで発表したが、これは間違いなくユニセックスと言える。このアーシー(土っぽい)で植物を思わせるグリーン調のイリスの香り(日本でもっとも敬愛される花の1つ)は、明るいシトラスのトップノートと温かみのあるアンバーとウッディをベースにしたラストノートと合わせられている。
Perfumer:
Satori Osawa
Try this if you like:
もし、あなたがグルマン・食べ物系、甘くフルーティー、スパイシーやハーバル調の香りを好まないのであれば、これをトライしてみてはどうだろう。これはドライでウッディシトラスであり、イリス(地下茎)のアーシーな(土っぽい)側面を強調/ハイライトした香り。 繊細でそれほど強くないので温暖な気候にももってこい。
古典芸能で鍛えられた日本人パフューマーがイリスの香りをどのように解釈しているか、この香りをトライしてみつけてみてはどうだろう。
Pros & Cons:
要約:サトリの⦅イリスオムの⦆香りはコンセプトを簡素化し、より温かみがあってウッディ―なベースノートに焦点を絞っている。。シダーやサイプレス、サンダルウッド(白檀)の香りが際立つ日本文化の慣習に沿ったものになっている。
しかしアジア的な、繊細な香りを好む認識の枠組み(パラダイム)の中で、このオードパルファムの持続性と残香は中程度になっている。サトリの香水は材料のクオリティのため日本国内でのみ、ニッチな価格帯で販売されている。※現在はオランダでも販売
香調:
レモン、カルダモン、オレンジフラワー、イリス(匂いアヤメ)、菫、ジャスミン、アンバー、サンダルウッド、ライトムスク
Development:
香りの変化/展開-平均的-
レモン、カルダモンやオレンジフラワーの効果でトップノートにアクアティックな明るさがある。イリスの根茎は、(花びらに香りはない)概して苦くてパウダリー、パンのような香りがするが、ここではスミレとジャスミンで和らげられている。サンダルウッドが好きな人には、「イリスオム」のベースノートは際立ったウッディな香りで、アンバーと軽いムスクでアクセントがつけられている。
Longevity:
持続性:―平均的―
腕の内側に2回スプレーし、4、5時間持続し、それ以降はムスクやウッディな残り香が残るのみ。
Sillage:
シアージュ(人が通り過ぎて後に残る残り香):―少ない―
イリスオムは実に45分から1時間程度は自分の周りでしっかりと香っている。それ以降は肌に残る香りで控えめに残る感じ。他人の領域にまででしゃばってゆかない程度の強さを好む日本的な美意識を考えると、これは期待通りといえる。
The Bottom Line:
要約:まず、日本の男性用香水市場は1980年代のバブル時期まで、むしろ小さかったということをお伝えしておく。限られたブランドは手に入ったが、最も人気のあったものは従来からある国産の資生堂やカネボウなどのアフターシェーブや整髪剤であった。
最近になって、若い世代が最新の香りを求め、西洋で人気のある香水を身に着けるということが定着してきた。
今日では主だった世界的なデザイナーブランドやニッチブランドやYves de Sistelle や Jeanne Arthesのような低価格ブランドも手に入れることができる。
そのような前置きはさておき、男女問わず近年ではフレッシュで軽い香りがよしとされているが、通勤や通学で毎日人込みの中にいる彼らを思えば、香りがいかに自分の周りの人に影響を与えるかという意識が明らかに働いているだろうと思われる。
興味深いことに、従来女性向けに販売されている香水のいくつかが、日本では女性、男性用両方に向けて販売されていた。例えば、Dolce & Gabbana のライトブルーは常に男性用香水のカウンターにも置いてあり、香水の性別分けというのは、極めて文化的なもので、時にマーケティングによって方向性を決定されるということを示していた。
そしてパルファムサトリ。ある親切なフレグランチカのFacebook のメンバーが調香師の大沢さとりと連絡をとるように勧めてくれ、彼女のブランドを詳しく調べた後、私はイリスオムのサンプルを試してみることとなった。
私は日本国中に、川沿いや庭、住宅の近くにある田んぼに植えられた色とりどりに咲き誇るこの花々を知っている。実際に日本文化ではイリスは非常に好まれており、絵画やテキスタイルのモティーフとして芸術の中に多くみられる。
イリスオムはシルクイリス、私の見解ではユニセックスだが、より甘く、パウダリーなミモザとエレミにフォーカスしたもの、と対をなして作られたということもお伝えしておく。
総合すると、イリスオムは付け心地がよく、ベースノートは真に素晴らしく私が日本に住んでいたころによく使用していた日本の白檀のお香を強烈に思い出させる。
私は彼女自身の名前を冠したSatori(カカオ、シナモン、沈香木や伽羅など)やプチトリアノン(ヒヤシンス、ジャスミン、ネロリ)、ムスクブルー(杉、ラベンダー、イリス、ムスク)、など他の製品の多くも気にいってつけた。
もしあなたが日本にいくことがあるなら、東京の真ん中にある美しい公園のそばにあるパルファムサトリのサロンを訪れることを私は断然お勧めする!
☆ パルファンサトリのイリスオムがFRAGRANTICAにフォーカスされました!
日本のみならず、フランス、シンガポール、オランダ、そしてUSでも人気急上昇です!