パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

フレグランス デザインコンテスト 2016授賞パーティのご報告 Fragrance design contest

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2016年度 「フレグランスオブ・ザ・イヤー」授賞式

 


2017年2月5日(日)アメリカンクラブに於いて、パルファン サトリ フレグランススクールは、

レグランスデザインコンテスト「フレグランス・オブ・ザ・イヤー2016」
をはじめとする、各授賞式、修了証授与式をいたしました。

 

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<フレグランス・オブ・ザ・イヤー2016>

 

「Silver Arrow ~Midnight Tokyo」
製作者 FDS Yuko(鈴木祐子さん)

 

タイプ: Tabac Leather

 

イメージ:東京の夜を鮮やかに走り抜ける車

車体が残した残像はまるで銀色の矢のよう

レザーのシート、都会の風、無機質なアスファルト、かすかに残ったタバコの香り

アクセルを踏めば速度と一体化する

 

上質な時間を楽しむことができる大人の男性のための香り

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今回の「フレグランス・オブ・ザ・イヤー2016 (Silver Arrow ~Midnight Tokyo~」は、トップからミドルへかけて速度がグングンと伸びていく強さを、複数のアンバー・レザーを重ねる事によってうまく表現しています。

車体のボディのメタリックなぬめりなども感じられ、コンプレックスでありながらテーマに沿って、わかりやすいと思いました。

香りとしてのインパクトもあり、大胆でありながら丁寧に作りこんだ作品として、本作品が「フレグランスオブ・ザ・イヤー」となりました。

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<優秀賞> 「サバンナ」FDS I.Midori

タイプ:ウッディ・スパイシー

<優秀賞>  「Nighthawk」FDS Shoko

タイプ:スパイシー ウッディー アンバー

 

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<講評>

2015年度のテーマ「柑橘・シトラス」に比べて、今回の「疾走する香り」というテーマは、決まった香料やタイプがなく、どのような解釈で香りを作るかが自由なだけに難しいのでは・・・と思っていました。

 

しかし、出品作品には、車が疾走するスピード感、シプレー・スカッシュタイプや、凪(なぎ)という言葉を逆説的に結びつけたマリンタイプの香り、流れ星のきらっとした様子、「刹那」という仏教用語で時間の感覚を例えるなど、さまざまな解釈が試みられ、とても面白く思いました。



 毎年お話ししていることですが、創作はまず「自分は何が作りたいか」「自分の好きなもの」から出発することが大切だと、私は考えています。創ることが楽しい、好きなものを作りたいという気持ちがあってこそ作品は輝きます。それがあって調香技術も活きてくるのだと思います。

 今のマーケットですぐに売れそうな香りや、過去にどこかで嗅いだような香りを作るのが目的ではありません。といって、奇抜なもの、とっぴな香りがそのまま優(すぐ)れているわけでもないので、自分の驚き、感動、美的感覚を常日頃蓄える様にして、自分の世界を充実させてください。

 どうぞこれからも「香り」ある毎日を楽しんで、素敵な香りを作って下さい。来年も皆さんの作品を楽しみにしています。 

 

発表>

 2016年12月28日 パルファンサトリ フレグランススクール・コミュニティサイト内にて発表いたしました。

 

<審査と審査員>

 作品は日本、フランスの専門家による審査員によって審査されました。

◇パルファンサトリ 大沢さとり

インストラクター 武田朋子

 2002年にパルファンサトリフレグランススクールに入会。研究科を修了し高砂香料株式会社に主としてマーケティング調査担当として勤務。2012年に退社。現在パルファンサトリフレグランススクール インストラクター。

パルファン・コスメティック・ワールド  http://www.pcwfrance.com

  社長 パトリス・ブレゾー氏 

  パフューマー Maud Chabanis Danel

◇AXIAN  partners Managing Director パスカル・エルマラン

ランスおよびアジアのフレグランスマーケティングの世界で活躍

授賞式>

2017年2月5日(日)

ランチパーティーにて、香りの観賞会及び授賞式を行いました。

 

< 賞品>

「フレグランス・オブ・ザ・イヤー」1名

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グランプリであるフレグランスオブザイヤーの賞品は、賞状の他、

1.受賞作品を香水瓶にボトリング(40ml)

2.フラワー・アブソリュード(ピュア)を含む天然香料5種類

    ジャスミン・アブソリュード、ローズ・アブソリュード、ミモザアブソリュード   他2品 いずれも未希釈のピュアオイル

3.副賞として:フレグランス・ディフューザー

4.ご招待:グランプリ受賞者は、2月5日 授賞式・ランチパーティーにご招待です! 

 

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「優秀賞」2名

1.受賞作品を香水瓶にボトリング(15ml)

2.副賞として:フレグランス・ディフューザー

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全員の方に、審査員からの評価コメントの入ったカードが渡されました。

 

次回コンテストも皆様ふるってご参加ください!

 

 

<コンテストについて>

いずれのコンテストも、4月ご入会の方も参加いただけます。

パルファン サトリ フレグランス スクールでは、毎年フレグランス デザイン コンテストを開催しています。

このイベントはフレグランス デザイン講座の生徒さんと卒業生対象です。

フレグランスデザインコンテストは、エントリーした作品の中から最も優秀な香りを選定し、「フレグランス・オブ・ザ・イヤー」のタイトルを授与するもので、その作品とデザイナーを表彰することにより、一層のクリエイティビティ、技術の向上を促すと共に、スクール生全体のモチベーションのアップを目的としています。 

 

優勝作品は、次の年の「コラージュコンテスト」のテーマになります。

「コラージュコンテスト」は「フレグランスデザイン講座」および「香水ソムリエ®講座」の全生徒さんが対象です。

 

<フレグランスデザインコンテストの目的>

 

 このコンテストにエントリーした作品(スクール生徒及び卒業生が製作した香り)の中から最も優秀な香りを選定し、パルファンサトリ フレグランススクール「フレグランス・オブ・ザ・イヤー」のタイトルを授与、その作品とデザイナーを表彰することにより、一層のクリエイティビティ、技術の向上を促すと共に、スクール生全体のモチベーションの向上に寄与することを目的としています。

 

 

<パルファン サトリ フレグランススクール>

 

教育方針

1.香りを通じて日本の四季折々の美意識を理解し、日本文化の継承に貢献する人材を育成します。

 

 香水の長い歴史を持つヨーロッパに対して、日本にも6世紀にはじまる「香」の歴史や、二十四節気などにみられるような季節と植物に密接に関わる独特の文化があります。技術的な側面だけでなく、歴史に基づく伝統美、モノづくりの精神を次世代に伝え、日本文化に根差した情緒豊かな人格形成に重きを置いています。

2.カリキュラムにフィールドワークを取り入れることで他分野への視野を広げ発想力や応用力のある人材を育成し、発想力・応用力・問題解決力、そしてチャレンジ精神のある人材を育てます。

パルファンサトリフレグランススクールの特徴は、自社ブランドを持つからこそできる実践的教育カリキュラムです。これに加え、他の分野からの情報を積極的に取り入れるフィールドワークを加えることで、視野の開けた、オリジナリティある商品開発や新しい市場開拓の視点を育みます。

3・香りの学びにおいて「主観」と「客観」を区別し、自と他の視点を常に意識できる人材および指導者を育成します。

パルファンサトリでは、個人の感性である「主観」を大切にすると同時に、客観的かつ一般的な感覚も常に意識させることにより、状況に応じたバランスのとれたクリエーションや、的確なコンサルタント能力を養うことができると考えています。

 

 

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