パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

福寿草(ふくじゅそう) 曇り空の新宿御苑

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昨日とうって変わって雨もよいの朝。
新宿御苑に行くのやめようかな・・・。

 

 

迷ったが「ちょっとだけでも」と結局行くことにした。
雨が降りそうなので一番に日本庭園の梅を見にいく。

 

 

百本はある梅林、2月のはじめから一月たっても、たいして開花がすすんでいない。
つぼみがまったく膨らんでないしというか、つぼみのついてない枝もたくさんある。
これは今年は寂しい花見かもしれないな。

 

日本庭園の茶室の横に、フクジュソウの群生がある。
今日はあいにくの曇りだから、花は閉じてしまっている。

フクジュソウはお日さまによってひらいたり、とじたりする。
灰色の日や夜は眠ってしまう花だ。

ぱっちり開いているともっと可愛いのだけど。

 

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雨が降ってきた。午前中は持つと思ったのに。
ちょっとだけと来てみたが、欲が出て他の梅もチェックしたくなる。

濡れないようにカメラを懐に入れ、日本庭園から中央休憩所へ抜ける。
こっちの梅林はもっと冬木立だ。

 

 

芝生の広場の道を抜けて、もうひとつの道と交差するところへ出た。

左へいけば大木戸門、右へいけば千駄ヶ谷門。
それともまっすぐ、どうしようかな。

辻でたちどまって考える瞬間が好き。
自分て決める道だから。

 

「人は自分以外の誰にもなれない。」

 

たわいないことばが、サイダーの泡のように浮かんでは消える。
歩くのが楽しいのは、そんなわけで。

 

 

 

 

➤植物事典 フクジュソウ キンポウゲ科フクジュソウ属  学名Adonis ramosa Franch

 

 

 

 

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