パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

女郎花(おみなえし)Patrinia scabiosifolia

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女郎花(おみなえし)は、万葉の時代から秋の七草にも詠まれている。

葛花なでしこ をみなへし 藤袴の花 朝顔の花

黄色い粟粒(あわつぶ)のような集合花だ。
もう少し大きい白い花を咲かせるオトコエシ(男郎花)という花もある。

花につけられた「女郎」は若い女性と言う意味で、遊び女の「じょろう」ではない。
それに対する男郎である。

どちらも根を生薬にする。

この植物の根が臭いことは知られているが、花も臭いチーズのような、シベットのようなアニマリックな異臭がする。

 

同じ科の植物にセイヨウカノコソウ(バレリアン)という草がある。
オトコエシに少し似ているが、学名を見れば違うということが分かる。

バレリアンの成分である吉草酸には異性体のイソ吉草酸があって、蒸れたブーツの臭いがする。

➤植物事典 女郎花/オミナエシ オミナエシ科 オミナエシ属 学名 Patrinia scabiosifolia

➤植物事典 男郎花/オトコエシ  オミナエシ科 オミナエシ属 学名 Patrinia villosa

➤植物事典 セイヨウカノコソウ オミナエシ科 カノコソウ属 学名 Valeriana officinalis

 

 

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