パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

香りの記憶、心の旅①

アンティークの香水瓶

香りの記憶、心の旅①

脳が描く世界は限りなく広い

 

このところ部屋の中にいる時間が増えて、戸棚の奥のCDを取り出してみたり、本を読み返したり。懐かしいものを発見される方も多いのではないでしょうか。


そんな思い出をより鮮明にするのが香りです。ハートに触れる香りを漂わせながら、例えば昔の音楽を聴いたら胸がギュッとなるはず。 


あるいは香りをかぎながら記憶を辿り、心の中に遊べばその世界は広く自由だと気づくでしょう。
「脳が描く世界は限りなく広い」といつも香りは教えてくれました。


香りをかぎながら、私は記憶の旅をしています。
 
額の中央あたり、脳の奥では映画のスクリーンのように情景が広がっていきます。 同時にキーワードが文字となってフロートインしてくる、そんなイメージでしょうか。


香水をつくる、調香をすること自体が旅に出ること。そしてその香りを嗅ぐたびに、プロセスを逆になぞって旅の始まりに戻っていくのです。

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