私が最初に持った懐中時計は祖父の形見である。小ぶりだがとてもきれいで、とくに鎖の桔梗の中心に小さなパールが入っていてかわいい。古い古いケースには、右から左へ、小樽の工藤時計店と書いてある。
週に一回、家にはお花の先生が来て、生徒さん(大人の人たち)が集まっていた。 生け花用の花を人数分そろえるのは母の役目であった。(お花屋さんに頼むだけ)。 小学生のころ、いつもお稽古をのぞいたりして、切り落とされた小さすぎる蕾や余分な葉や茎な…
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