パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

クリスマス・ローズ ヘレボルス

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これから盛りを迎える新宿御苑のクリスマス・ローズ、まだつぼみもたくさんある。

 

クリスマス・ローズと言っても、バラの仲間でもない。
また、原種のヘレボルス・ニゲルは確かにクリスマスの頃に咲くのだが、最近一緒にクリスマス・ローズと言われるようになった、ヘレボルス・オリエンタリスは2月から4月頃まで咲きつづける。

 

私が初めて知ったのは中学生の頃、お茶のお稽古の時。
「今日のお花はクリスマス・ローズ」と先生が床の間の花を説明された時、「地味!名前のイメージが全然違う~」とがっかりしたものだ。

子供だったから、この花のよさがわからなかったんだな~。

 

ここ十年くらいとても人気が出て、お花屋さんでもよく見るようになったし、華やかな八重など品種も増えて今ではおしゃれな花のイメージだ。

 

私はまっ白い花が好き。バレンタイン・グリーンというのかな?

 

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この紫よりももっと濃い、黒に近い紫の花もあり、活けて面白い。

そばかすのようなスポッツがある。

 

 

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花びらのように見えるのは萼が大きくなったもの。
たとえば同じキンポウゲ科
アネモネクレマチスも、花弁ではなくて萼である。
残念なことに、匂いはない。

葉や咲き方は違うけれど、どれも蕊(しべ)の雰囲気が似ている。

最近では花の美しさは蕊(しべ)にあると思うようになった。

 

 

キンポウゲ科 クリスマスローズ属 学名:Helleborus

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