パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

京都の香り

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今日は寒い中、京都からお客様がいらして、サロンをご案内しながら
香りについてお話をさせていただいた。

 

香りの大好きなお二方と、時間を忘れてお話が弾んだのだが、その中で
「大沢さんにとって、京都の香りはどんなイメージですか?」と尋ねられた。

「そうですね・・・」

ふつうなら「お香」の香り、というのが一般的な印象なのだろうが、
ふと心に浮かんだのは、「京都の四季」という文字だった。

日本は春夏秋冬のメリハリのある国である。
その中でも特に京都は四季を感じさせる街。

一つに限定したこれ、というよりも、季節の移ろいとともにある香り・・・
と表現した方がふさわしいような気がする。

青楓(せいらん)の、爽やかな風が吹き抜けるような香り。
凍てつく冬の、音のない雪の世界。
さざめく錦秋の川の流れ。

 

きれぎれの言葉をつぶやくとき、記憶の中の香りがよぎる。
そこに暮らす方々は、もっと豊かな情緒を知っておられるだろう。

京の旅。いつかまた、ゆっくりと景色を楽しみながら香りのスケッチに行きたいものだと思う。

 

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