パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

広尾 山藤 YAMAFUJI

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以前にも紹介したことのある有機野菜の和食店「山藤」。

本当は料理屋さんで食べ物の写真を撮るのははばかられる。
おいしさが伝わるように写真を撮るのは素人では難しいし、出来立てをすぐ食べなければ作り手に失礼というもの。


しかしいつも、こちらで真面目な美味しいものを頂いているので、広くお伝えしたいな~と思い、
今日はちゃんと記事を書くつもりで、同席者にもお店の人にも断って、食事の合間に写真を撮らせていただいた。

写真が下手でごめんなさい。 

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実はこの数日前にちょっと体調を崩し(ほんのちょっとだけど)、何か心休まるというかおなかに優しいものが食べたいなあと思っていたので、こちらでいただくのをとても楽しみにしていた。

最初のふきのお浸しをはじめとして、分葱のぬたや大根煮など、滋味あふれる野菜を味わう。

 

そしてこのお造りは白身の魚「めぬけ」。

コリっとした歯ごたえがあり、淡泊というよりは上品なお味だ。

深海魚で、浮き上がってくると目が飛び出す様子から「めぬけ」という名がついたそうだ。
低地網などにまれにかかってくるような魚なので、珍しいという。

ここにきていつも楽しいのは、一番おいしい旬のものや、その時でないといただけないような食材に出会えること。

 

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暖かい麺が出てきたので『え?コースもう終わり?』と一瞬思ったがこれは椀物(わんもの)として。
まだ4品目くらいだから当たり前か。

 

おつゆを吸う。


『お椀はいきなり箸(はし)を突っ込んで食べたらだめよ、まず一口お出汁をいただきなさい』
とは若いころからの母の戒め。

 

薄味のうまみが疲れた胃にほっとする。
上に載っているのは「ばちこ(くちこ)」。

 

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ふきのとう、ほろ苦くていいなあ。
なんといっても山菜のてんぷらは春のだいご味。
もう少しするとタラの芽がでてくるそうだ。

タラの芽は大好物。10個でも食べたい。

聞くのを忘れてしまったが、手前のレモンはずいぶん種が多い。
これ有機のものだからかしら。
まるでお庭でとれたような檸檬

 

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短角牛(たんかくぎゅう)は歯ごたえがあり、脂が少なく肉本来の味がする。 

  

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食べるそばから消化していくような、体に負担のない料理。おうちご飯のようだ。
(もちろん家では食べられないけど)


なにしろおいしそうなのでとにかく気がつくと料理に手をつけてしまっている。
だから全部のお料理は載せきれないけれど、締めは土鍋でふっくらと炊いたご飯。


 

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どの器も洒落ていて、これを見るのも御馳走の一つ。

私、蛸唐草(たこからくさ)の豆皿って好きだな。

 


最後のよもぎ団子も甘みばっちりで満足。
とてもたくさんいただいたのに、お腹にもたれなくて元気がでた。

 

 

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