パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

秤(はかり)と分銅(ふんどう)weight

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見た目はチェスの駒(こま)、ルークみたい。
アンティークショップを覗(のぞ)いていて見つけた真鍮(しんちゅう)製の塊(かたまり)。

デスクの上のペーパーウェイトになり、手のひらにすっぽり入りそうな。。。雰囲気のあるものをずっと探していた。お店の棚の、ごちゃごちゃした商品のなかでこれが目に留まったのである。


『あまり場所をとらないから、マスコット的でちょうどいいかな?』
そう思ってお店の人にこの物体が何かと聞くと、これは「天秤ばかりの分銅(錘・おもり)で、セットもの」だという。


そして、後ろに隠れていた小さい分銅も、ぞろぞろ出てくる。

「うわ、7つも・・・」
まるでサザエさん一家である。

その数の多さにひるんだ私は、「これ、バラ売りはしないんですよね・・・?」と、ありえないことを念押ししてみる。
「はい、セット売りなんです」当たり前のようにあっさり。


並べてみるととても可愛いけど、小さいタラちゃんの分銅も一緒となると、仕事中の机の上では迷子になってしまうから、ちゃんと置いて飾れるところがないとダメだよね・・・。どうしよう。。。。でも、なんか惹かれる。


ファミリーのどれが欠けても価値が半減してしまうから・・・、やはりセットで持っていることが責任のような気もしてきた。

財布の防衛線を攻め込まれ、結局買った。

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帰ってきて取り出し、並べたり眺めたり。

薬を扱ったり、ダイヤなどを量るなら、もっと小さな分銅と天秤でこと足りる。

これだけの大きさの分銅を使うのは当然大きな天秤なので、パン屋さんとか穀物を扱うところで使っていたのでは?と思ったりするがわからない。


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一番大きい分銅の上には、1LBと刻印されている。「エル・ビー」って、なんの略だろう?


調べてみると、ポンド(パウンド)を記号で表記するとLBになるのだとか。LBという単位は天秤(Libra)が語源だそうである。

人ひとりが一日に消費する麦(パン用)量の単位を、ローマ時代にLBで表すようになったとかなんとか。

そして換算表には、1LB=1ポンド(パウンド)=0.453 592 37Kg と書いてあった。


高さは約9センチ。
大きさの割りにかなりずっしりとしている。このファミリーで一番重い分銅である。お父さんの波平さんというところか。


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ふと気が向いて、メトラー(電子天秤)で量ってみた。

実際には、な、なんと、443.24グラムではないか!!!お父さんちょっと軽い。


10グラムも少ないなんて??すり減ったのか?

矯めつ眇めつ(ためつすがめつ)、手の中で転がしてみる。裏に穴が開いているけど・・・・部品が取れたような形跡もなく、夏の暑さで体積が膨張(ぼうちょう)したとしても、重さは重さだろうと思ったり。

粉屋のおじさんがズルしたわけでもなかろうが、謎(なぞ)である。



ポンドにはいくつか質量の異なる単位があり、トロイポンドと薬用ポンドは373グラムだから、それとも違う。



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ついでに他のもちょっと量ってみた。我ながらよくやる。

1ポンド=16オンス・・・・実際値 443.24g (-10g)
1/2ポンド=8オンス・・・・実際値 230.8g (+4.3g)
1/4ポンド=4オンス・・・・実際値 113.5g (+0.25g) 
1/8ポンド=2オンス・・・・実際値 56.29g (-0.33g)

つまり、それほど精密ではないということか。これでは、秘伝のレシピもこの分銅で量らなければ同じパンは焼けないということだな~。

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1/16ポンド=1オンス  =16ドラム 
1/32ポンド=1/2オンス =8ドラム
1/64ポンド=1/4オンス =4ドラム

残りの分銅は量ってないけど、ポンドとオンスの関係が16進法になっているというのが初めてわかった。

パソコンも16進法だから、古くて新しい考え方なんだと感心した。
12進法もあるし、10進法だけが数学じゃない。

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買って包んでもらい、全部バッグに入れたら結構重い。

肝心の秤(はかり)もなく、なんで分銅だけ買う気になったのか、持って帰って冷静に考えるとよくわからないわー。

でも、天秤が好き。均衡(きんこう)とか、調和(アコード)とかを自在に操るのが、あこがれなのである。



美にとって、「役に立たない」ことも価値のひとつであるけど、逆に「機能」、それ自体も美しいと思う。

道具の持つ魅力に負けたのである。






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