パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

つぐみと梅 Turdus eunomus

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梅林に訪れているのはツグミ

 
冬に渡ってくる小さな鳥だ。
 
初めて名前を知ったのは中学生の頃読んだ小説、アガサクリスティーの「24羽の黒ツグミ」。
「クリスマスプディングの冒険」という短編集の中に入っている。
 
「昔はツグミを捕って食べた」というような話もどこかで聞いたこともあるし、名前をなんとなくは知っていたのだが、あらためてこの鳥をツグミと認識して調べた。
 
少し大きいスズメのようにも見える。
 
 
寒い土地から暖かい土地へ、あるいは暑い場所から涼しいところを求めて、渡り鳥は長い距離を旅する。
 
近所で、エサをついばんで一生を終える鳥もいるのに、
あえて厳しい旅に向かわせるものは何なのだろう。
 
命じられたわけでもないだろうに、
「なぜ渡りをするのか、しなければならないのか?」
ツグミの体は知っている。
 
 
この梅林のつぼみはまだ固い。
 
 
つぐみ 鶫 学名 Turdus eunomus
 
 

 

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