パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

ヘクソカズラ  Skunk vine

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ヘクソカズラ」だよ、屁糞蔓。
それはあまりと言えばあまりな名前。

夏の道端、フェンスなどにごく普通に絡んでいるツル性の雑草だが、もむとヘンな匂いがする。
そんなことからついたようだ。

英名のスカンクバイン(skank vine)にしても、学名のPaederia scandensにしても、世界中から「くさいやつ」と思われているわけである。

 

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ごく小さい白い花は、中央がエンジ色に濃くなっておりなかなか愛らしい。
せめて別名の「サオトメバナ」と呼んであげたいものだ。

「屁糞葛も花盛り」とは、「番茶も出花」と同じ意味だそうだ。
なんかいやなことわざ。

 

そんなヘクソカズラは果実を乾燥させ生薬として使う、役に立つ草である。
ドクダミもそうだが、名前の印象だけでは有能さは測れないものだ。

 

という感想も、人間様の都合には違いない。

 

 

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