今まで飾り切れずに仕舞ってあった絵がたくさんある。アトリエが新しくなったのを機に、額の中身を変えてみる気になった。
これは葉脈標本を並べたもの。私は全然ノーマークだったのだが、絵を広げているうちに友人が「これ素敵!」と選んでくれた一枚である。白い壁に金茶の色合いが映えて、明るい軽やかな雰囲気である。思わぬ掘り出し物であった。
この絵の入手のいきさつは過去のブログに書いてある。2年前の出張で、パリの古書店でルドゥテの植物画を買ったとき、一緒にもらったもの。店主が言うには18世紀の作だとか。
何年もしまい忘れた包みが開かれるたび、懐かしさがホログラムのように立ち上がってくる。
昔、価値があると思っていたものがそうでもなかったり、またその逆もあって面白い。それが成長というものなのか?変容というものなのか。
人生ってわからないものである。