さざんか(山茶花)も茶の木も、椿も、同じ椿(カメリア属)の仲間である。
しべに近づくと、いい匂いがする。
「匂い椿」と呼ばれるのはさざんかの品種であり、椿には匂いがない。
匂いは白とピンクでも違う。
白はふんわりと淡く、優しい香りがする。
一方ピンクは、白に比べるとやや濃い目でハニーノート、ジャスミンのような甘さが感じられる。
椿とさざんかは、見た目はやや似ているが、花の咲く時期が違う。
さざんかが「落ち葉たき」という歌に出てくるように晩秋の今の時期に咲き、椿は冬のさなか年が明けるころに咲く。
雪の降り積もった椿は凛として、さざんかの庶民的な雰囲気とはまた一味違う。
またサザンカは花びらが散って、ツバキのように首からぽとりとは落ちない。
椿が受け口の女性のようなら、さざんかは明るく花びらがそりかえり、やや雑に乱れた感じをうける。