パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

鉄道に乗って

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長野新幹線ができる前のまだ小さい頃、夏休みには特急に乗って長野まで行った。

 

遠い遠い記憶。 兄たちはたいてい、先に二人だけで遊びに行ってしまったと思う。


時には寝台列車に乗っていったこともある。
まだ小さかったので、母と同じ寝台で寝た。


翌朝、
「あんたは本当に寝相が悪くて嫌になっちゃう」
と小言を言われた。
じゃあやめればいいのにと思うが、またその後も何回も一緒に乗って、同じことを言われた。。。

 

汽車の中で朝起きて、トイレに行って帰ってみると、ベッドはいつの間にか椅子に変わってしまっていた。
車掌さんが来て直していったのかな?

 

当時は、とっても遠かったのだ。
初めて長野新幹線に乗ったときは、あまりの早さにびっくりしたものだ。

 

 

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寝台列車じゃない昼の汽車で行く時は、横川の駅で釜めしを食べた。
ホームに降りて買ったのかもしれない。


肩から斜めにお盆を下げたお弁当屋さんが歩いていたように思う。
でも、もしかしたらその記憶は、テレビで放映された、古いフィルムで見たものかもしれない。

 

私は本当に食が細かったから、どうせ全部食べられないので、
「先に食べていいわよ」と母の分をもらったっけ。

適当に食べて返すと、
「こんなにつっつきまわして、嫌になっちゃう」
とこれまた小言を言われた。

じゃあやめればいいのにと思うが、毎年そんなことを繰り返したのだった。

 

 

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横川の釜めしも、デパートの催事で東京でも食べられるようになり、当時に比べてありがたみが減ってしまったけど・・・。


今年の夏、久しぶりに軽井沢の駅で買って食べたら、まだできたてで思いのほかおいしい^^。

味のしみた鶏肉、甘辛いしいたけ、お漬物がいいあんばいの塩気で合の手を入れる。
ほっくり甘い栗は最後の楽しみ。

でも、どうしても理解できないのはあの干したあんず。
昔からそうだったのかな~。
そういえば、長野は杏の産地だったかも。

 

 

素焼きの釜のざらっとした手触りと重さ、炊き込みご飯のにおい。
味、食べ物もまた、幼い記憶と結びついている。

 

釜めしの写真を撮るのを忘れたのに気がついたのは、釜がすっかり空になってからだった。

 

 

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