パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

明治神宮奉納盆栽展 BONSAI

 

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明治神宮内殿の回廊で、奉納盆栽展をやっていた。

 

菖蒲を見に行った帰り、偶然通りかかったのだ。

 

若いうちは盆栽なんか全く興味がなかった。
ちいさく捻じ曲げてしまって、どこがいいのかなと思っていた。

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でも、10年ほど前、上野の美術館に友人の書道展を見に行った時、同じ建物の地下のホールで大きな盆栽展を開いているのを初めてじっくり見た。
感動した。

盆栽の下に小さくなった自分が立っている気持ちで見あげると、巨木にも通じる、風格というものを感じる。

 

その時(上野の盆栽展)は、一番古いもので確か樹齢500年の盆栽もあったと思う。
500年前?室町時代だよ?織田信長より前から、生きてるってこと。

それを、何十代もリレーして育ててきたってことが凄いな。

 

なんでも、間違って切り落とした一枝が、何十年も無駄にしたことになるんだそうだ。

 

 

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これは、デザインとしてみても美しい。

[BONSAI]は海外でも流行っていて、たくさんの本が出ている。
フランスでは、SはZと発音するので、「ボンザイ」だ。

会場(明治神宮の本殿を取り巻く回廊部分)にも、外国の人がカメラを持って大勢やってきていた。

 

110608ボンサイ展4あきる野市小峰勇氏作.jpg

 

盆栽通の人に、「いいでしょ~」とこの一連の写真を見せたら、

「さとりちゃんは、全然盆栽というものをわかってない!こんなアングルで撮ったり、トリミングしちゃだめだよ。もっと引いて全体を撮らないと!」

と言われてしまった。

プリプリ。

『私は盆栽を撮りたいんじゃなくて、きれいなものを撮りたいだけなのに!チェッ』

 

   

 

 

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でもって、全体を撮ったものもちゃんと載せておく。

育ててきた方々には、きっと「ここから見たら一番きれい」という場所があるだろうな。敬意を払ってありがとうございます。

あきる野市の小峰勇氏の作品。
他の盆栽も、名札と一緒に写しておいたのだけど、紙が白く光ってしまい、この方だけしか作者名がわからなかった。

 

 

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