パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

ハンカチの木 新宿御苑

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ハンカチの木を見に新宿御苑に行こうと思っていたのに、朝、天気がぱっとしなかったから、どうしようかぐずぐずしていたら9時を過ぎてしまった。

 

 

慌てて身支度をして出発!

 

新宿御苑はいいなあ。
醜いものがほとんどなんにもない。

変わった形の植物や、地味で珍しい木も虫も、ちっぽけなつまらない(と思われがちな)花だって、やっぱり美しいんだよね。

 

人の作ったものは、ヘンテコなものが多いから、展示会とか見に行ったりしても、街を歩いていても、どこへ行っても感心しないことばかり。
いい物は少ないから、そんな中で、もし素敵なものを見つけたらとっても嬉しいことだけど。

  

本当に、自然っていい。
新宿御苑は東京の真ん中の、ほんの小さな自然だけど。
これも人工的な公園だとしても、
やっぱり人が作れない「いのち」に満ちているもの。

 

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哀しいニュースや心配なことなど、世の中は不安がいっぱいで、頭で考えていると出口が無くなってしまう。

大きな木の間や、森の中をどんどん歩いていると、頭のてっぺんからイライラとした静電気みたいなものが、抜けていくような感じがするの。

 

そして、毎日少しづつ変化していく木や草の営みが、今、本当に生きていることを実感させてくれる。

 

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ハンカチの木なんて、どうしてこんな面白い形をしているのかな?
そして、名前をつけた人は、本当にうまく考えたよ!

 

関係ないけど「木綿のハンカチーフ」、カラオケで昔よく歌ったっけ。。。

 

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ハンカチの木は、真ん中の黒い球の部分が花で、2枚の白いひらひらしたところは葉っぱなんだって。
白い葉っぱは薄くって、光が透けて見える。

葉脈がレースみたいでとってもきれいなんだ。

花からはわずかにお白粉のような淡い甘い匂いがする。

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大きな木だから、遠くから見ると
白いハンカチを大勢が振っているみたいに見えるよ。

さよなら?ちょっと悲しいかな?

 

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それに、地面にはたくさんの白い葉が、寿命を迎えて落ちている。
でもこうして土に還って行って、また来年会えるよね。  

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 ハンカチノキ ミズキ科 ハンカチノキ属 学名:Davidia ivolucrata
 

 

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