ハクモクレンの白い花が、空に高く咲いている。
キリスト教では、「祈り」は神に捧げられる。(らしい)
仏教では、祈りを行うことはなく、「願」(がん)をかけるという。(らしい)
神道では、祈りは表現も意味も対象もさまざまで、しかも分類したり定義したりしない。(らしい)
大きくは、「自然に対する感謝や畏怖や畏敬」を表し、
そのほかにも人の営み、 八百万(やおよろず)の神との交流など、神事は多岐にわたる。
らしいというのは、宗教学や宗派のことはわからないから。
でも、日本に住んでいて思うに、あいまいで雑多な信仰が緩やかでよいように思う。
小さい頃、台所にも、お便所(当時はそう言った)にも、いろんなところに神様がいたし、親にも先生にもしつけられた。
何かわからないけど、敬わなければならないもの、畏れ(おそれ)なければならないものがたくさんあったものだ。
怖れを忘れたら傲慢になる。
宗教団体に傾注するのは嫌いだけど、自己の中の信仰心は必要だ。
何百もの白い鳥が羽を休めてさえずる。
花はそこで咲いていること自体が祈りだ。
植物,花木,ハクモクレン,Magnolia denudata