パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

江戸古地図で見る池波正太郎の世界

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小さい頃からの時代劇ファン、昔からずっと江戸古地図が欲しいと思っていたところ、銀座の本屋で「池波正太郎の世界」という地図を見つけた。

 

今から3年ほど前のことだ。
銀座ヨシノヤの隣、教文館書店の前にワゴンを出してこの地図を売り出していた。

その頃は池波ブームは私の中では休止中だったのだが、ちょっと立ち寄ったら欲しくなって、つい買ってしまった。

 

もちろん古地図風に印刷した新しいものだけど、地図の上には池波小説に出てくるいろいろな店や舞台になった場所がちゃんと載っている。

実は大学のころ、普通の現代の東京都地図を買って、剣客商売に出てくる秋山大二郎(ファンだった)が歩いたとおりに赤でなぞってみたり、鬼平犯科帳で出てくる事件場所にマークをつけて、自分なりの池波小説地図を作ったことがあったのだった。

 

東京も港区や千代田区は結構坂が多い。
生まれ育ち、長じては車を運転してよく走っていたので、地名や坂、谷などに馴染みがあり、「ああー、この坂も昔はうっそうとした森だったんだな」などと、小説と読み合わせたりして楽しんでいた。

霞町が西麻布に改名されてしまったり、大木戸が四谷4町目になってしまったり、いわく因縁のある地名が、新しい地番づけによって無くなっていくのはさびしい限り。

 

この地図、買っただけで、一度も開けずにビニールに入ったまま、本棚のすみにあった。
開けてみて、懐かしかった。

鬼平犯科帳剣客商売をもう一度、久々読み返してみようかな。

 

 

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