レモンの香り シトラール(citral)
レモンの香りの、爽やかな部分はシトラールという香料成分である。
柑橘系のオレンジと同じく、リモネンという成分が多いのだが、レモンにはオレンジの甘さやオイリーな感じはなく、すっきりとしているのが特徴だ。
シトラールは、紫外線に弱く、空気に触れると酸化しやすい。
香水の瓶を明るい場所に置いておいたり、開封後時間がたつと、匂いが変わってしまう。
シトラス系の香りは傷みやすく、トップノートの部分が壊れるのはこのせいもある。
植物としてはレモンの仲間ではないが、名前がレモングラスと言うイネ科の植物があって、こちらはシトラールが95%と多いので、むしろレモンよりレモンらしい匂いがする。
自家農園でとれたやまほどのミカンをいただいた。
一緒に、このレモンが二つ入っていた。
つやつやした葉っぱと、みずみずしくはち切れそうなレモン。
国産のレモンって、ちょっと特別な感じがする。
<香料について>
生の果皮をよく見ると、ちいさい球状のつぶがびっしり見える。精油と呼ばれる香気成分をためる袋(油胞)である。
小学生の頃に、実験した人もいるかもしれない。みかんの果皮をろうそくの火に近づけて指でぎゅっと押しつぶすと、汁がとんでジジッと燃える。これが水分ではなく、揮発性、可燃性の液体だということがわかる。
同じようにオレンジやレモンなどのかんきつ類も、果皮に油胞があり、これを押しつぶして(圧搾)香料を採る。大量に採油するときは機械で全果を絞り、精油とジュースに分離する。
柑橘類の香料には、シトラールやリモネンなどが含まれ、共通したさわやかさや甘酸っぱさがある。しかし、その割合の違いと、各々の特徴的な香気成分によって、これはベルガモットであるとか、ライムであるとかが判別できる。
時には、そのキャラクターを活かし、ネガティブな部分を消すために組み合わせたりする。
生のオレンジやグレープフルーツは、果物売り場に置いてあるが、フレグランスの世界では、柑橘類の香りはフルーティノートと呼ばず、シトラスノートという。
フルーティノートはピーチやアップルなどの香りをさす。 (2010/2/18 過去ログより)
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